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フランス菓子への想い

ルシェルシュのヴィジタンティーヌの写真です。アップで撮ってます。

「フランス菓子」と聞くとどういったものを思いつくでしょうか。
私たちにとって身近なのは、コンビニなどでも置いているエクレアやフィナンシェ、少し前に流行ったクイニー・アマン等。
お取り寄せや百貨店などで見ることの多いマカロン等が有名ですが、他にも様々な種類のお菓子があります。

ルシェルシュはフランス菓子のお店ですが、中でもそれぞれの土地で作られていた
伝統菓子や地方菓子が好きです。
元来、歴史のあるもので、継続的であることに深い味わいを感じる性格なのですが、

一番の理由は、
「自分の感性に合うような気がするから」です。

お菓子作りにおいても、技法は勿論、素材の選択、型ひとつとっても意味があり、その土地ごとの関わり方を感じられる等、ただ単純に「在り方」に惹かれます。

今回は、知ればもっと美味しくなるフランス菓子の歴史とトリビアをご紹介します。

フランス菓子の歴史

お菓子時代の幕開け

14世紀のルネサンス時代に、多くの学問と芸術が起こり、食文化も成長の兆しを見せ始めました。
15世紀からの大航海時代で、植民地からコーヒー、カカオ、スパイスなどの新しい材料や各種香料がもたらされたことで、お菓子は大きく進歩をすることとなりました。

地域ごとの特色

フランスではタルト等のお菓子、スペインではカステラやコンペイ糖等のコンフィズリー(糖菓)、チョコレート、イタリアでは暑い夏をしのぐために氷菓(シャーベット)等が発達しました。

france

文化の交わりが発展を促進

フランスは、ドイツやイタリア、スペインなどと国境を接しています。
文化の先進地はローマの伝統を受け継ぐイタリアでしたが、政治的にはフランスが次第に力をつけ、イタリア、スペイン、オーストラリア、ポーランドなどの各国がフランスと政略結婚を交わしあいました。その際に、お付きの料理人や菓子職人もフランスへお供したため、フランス菓子の発展を助けることになりました。
フィナンシェなどは、イタリアの食文化を伝えたことで生まれたお菓子と言われています。

フランスの伝統菓子

カヌレ

フランス南西部ボルドー地方の伝統菓子。カヌレとは、溝がついた模様を指し、カヌレの焼き型に縦に溝が入っていることから名前が付いたそうです。日本でも数年前にブームになったので、ご存じの方も多いと思います。

もともとボルドー地方の修道院で作られていましたが、フランス革命の影響で、一時期カヌレが存在しない時期があったそうです。その後1830年頃から再びカヌレが作られるようになりました。

カヌレ

カヌレ

カヌレ

焼成中のカヌレ
焼成中のカヌレ、美味しく焼き上がりますように

 

ルシェルシュのカヌレ

ルシェルシュのカヌレは奈良県生駒でしか味わうことのできない素材たちによって作られます。生駒のたまごとカヌレ作りには欠かすことのできない「蜜ろう」は生駒の養蜂園から仕入れさせていただいています。

 

蜜ろうについての記事はこちら

修業先のお店ですら蜜ろうはチップ状の漂白された薬品の様なものを使っていました。ルシェルシュで使用する蜜ろうは黄色く濁り、ほどよい雑味と蜂蜜の香りがします。

 

クグロフ

ドイツと国境を接するフランスのアルザス地方、ドイツ語圏で古くから伝わるお菓子です。ドイツ語ではクーゲルホッフスとかクーゲルホフと呼ばれています。「クーゲル」=球形、「ホフ」=ビール酵母を表します。(昔はビール酵母を使って発酵させていたようです。)また、僧侶の帽子(Gugel)に形が似ているため、Gugelhupfという名前になったという説もあります。

marble_gugelhupf
マーブルクグロフ

orange_gugelhupf
オレンジのクグロフ

ルシェルシュではクグロフの方を用いて発酵菓子のクグロフではなく、型を活かしたマーブル模様のしっとりとしたショコラマーブルと香りの良いオレンジのパウンドケーキを焼き上げています。

 

フィナンシェ

フィナンシェの意味は、フランス語で「資産家」、「銀行家」、「財政家」。金塊の形をした黄金色のお菓子なので、このような名前が付いたのでしょうね。フィナンシェ独特の甘く香ばしい香りは、焦がしバター(ブールノワゼット)からくるものです。

フィナンシェ2
焼成前

フィナンシェの焼成中
ビジタンディーヌ(フィナンシェの生地でオーバル型で焼いたお菓子)

ヘーゼルナッツのフィナンシェ
ヘーゼルナッツ入りのフィナンシェ

レーズン入りのフィナンシェ
クランベリーとピスタチオのフィナンシェ
ルシェルシュでは様々な形と風味のフィナンシェを焼いております。

 

ルシェルシュベアーバナナ味
ルシェルシュベアーもフィナンシェの生地を使っています。
写真はバナナ味です。

 

クイニー・アマン

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ブルターニュ地方のお菓子で、フランス語で「バターのお菓子」を意味します。(クイニー=お菓子、アマン=バター)
スイーツ店以外のパン屋さんでもメジャーな商品なのでご存じの方も多いと思います。

 

その他のフランス菓子

アーモンドチュイール
アーモンドチュイール
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フロランタン

 

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横から見るとこんな感じです。

ガレットブルトンヌ
ガレットブルトンヌ

 

キャラメル
キャラメル

どれもこだわりを持って作ってます。

 

ルシェルシュが大切にしていること

フランスの伝統菓子や地方菓子で大切に考えていることは、

使える部分は土地に根差した素材を使う事

その土地の食材を使うという事は、そこでしか味わうことのできないものになるから、そしてなにより生産者の方たちとの繋がりによってお菓子屋を営めていることの再確認になりますし、自店を取り巻く環境ごと愛せているのか、という自店のテーマに繋がると考えます。