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ルシェルシュの素材選び ~糖類~

糖類はお菓子にとって甘みやコクを決める、とても重要な存在です。ルシェルシュではどのような食感、どのようなしっとり加減、合わせて作る素材をどのように表現し、何を伝えたいのか等を逆算して主に6種類の砂糖を使い分けています。

砂糖の原料

一般的に流通している砂糖のほとんどは、サトウキビの茎とてんさい(砂糖大根)の根からつくられます。

サトウキビ
サトウキビ
てんさい(砂糖大根)
てんさい(砂糖大根)

原料から絞った汁には様々な不純物(タンパク質、無機質、着色物質)が含まれています。私たちのよく知っている白い砂糖を作るためには、搾り汁から砂糖成分以外を取り除く工程が必要になります。
具体的には煮詰めたものから不純物を取り除き、真空結晶缶といわれる装置の中で結晶をつくり、遠心分離器にかけて結晶糖蜜に分離します。この工程を何度も繰り返して様々な種類の砂糖が製造されています。

砂糖の種類

製造された砂糖の中で、糖蜜を除去して精製したものが分蜜糖、糖蜜を除去せずそのまま結晶化した物が含蜜糖と呼ばれます

分蜜糖と含蜜糖

分蜜糖は雑味も少なく、あっさりとした甘さが特徴で、甘味を加えるために用いますが、含蜜糖の場合は黒糖そのものを楽しんだりすることに用います。含蜜糖自体が風味を出す伝えたい主体的な素材になるため、お菓子づくりで用いられる事が多いのは、分蜜糖です。
ミネラルやビタミンが多く含まれる含蜜糖は、独特の甘味があり、焼き菓子やキャラメリゼなどに使われる事が多いです。

分蜜糖

ルシェルシュでもお菓子づくりには分蜜糖を使うことが多く、氷砂糖、グラニュー糖、ザラメ、純粉糖をそれぞれの用途に応じて使い分けています。

氷砂糖 (通常のブロック状のものではなく業務用の細かいものを使用)

氷砂糖、純度が高いため砂糖の中では高価な部類に入ります。

さっぱりとしていて、素材の味をストレートに伝えたい時に使用しています。
マシュマロをはじめコンフィズリー(砂糖菓子)全般、その他カスタードクリーム、くらがり峠愛情プリンに使用。

グラニュー糖

グラニュー糖
極微粒グラニュー糖、一般に流通している粒の1/6サイズです。

極微粒を使用することで素早く溶けるため、生地へのダメージが軽減されるため、スポンジや焼き菓子を作るときに使用しています。パート・ド・フリュイなどの場合は食感が必要なのであえて粗めのものを選ぶ場合があります。
代表的なお菓子は、生駒山麓蜂蜜マドレーヌ、レモンケーキ、パウンドケーキ等です。

パート・ド・フリュイ
パート・ド・フリュイ

 

ザラメ

ザラメ
ザラメ、純度が高くて氷砂糖よりも安価

さっぱりとした甘みがあるため、主にケーキをデコレーションするシロップや、夏季のかき氷のシロップ等に使用しています。

純粉糖

純粉糖
純粉糖

純粉糖を使用すると、キャラメル化が綺麗に起こり赤みのある綺麗な焼き色になるため、サブレやタルトなどに使用すると美味しそうに仕上がります。通常流通しているものは、コーンスターチが含まれるものが多い(1~2%)です。マカロン等を作るときは、このコーンスターチが失敗の原因になるので使用しません。

キャラメル化を起こした焼き色。
キャラメル化を起こした焼き色。

トレハロース

トレハロース
トレハロース、比較的新しい糖類、機能的な部分で選んでいます。

何年か前に添加物に認定されましたが、キノコや酵母に含まれる澱粉から生成される昔から食べてきた部室です。保水性が良く、でんぷんの老化防止や油脂の酸化を抑制してくれます。
甘さも少なく、メレンゲの気泡を安定させてくれます。
賞味期限が伸ばせるので、保険の感覚で入れているシェフもいます。

含蜜糖

黒糖

黒糖
黒糖

メイプルシュガー

メイプルシュガー
メイプルシュガー

黒糖、メイプルシュガー、はルシェルシュではフィナンシェに使っています。今のところ通販には含んでいませんが、店頭では販売しています。

 

その他糖類

ハローデックス (水あめ)

ハローデックス (水あめ)
ハローデックス (水あめ)加えると保湿機能がある。

甘さが抑えられていて切れの良い後味を持ちます。しっとりとさせたいロールケーキの生地やスポンジに使用しています。

転化糖

転化糖
転化糖、砂糖よりも甘さがあり色付きが良く、しっとりさが加わる。

アイスクリーム等に加えると、なめらかでしっとりとした食感になります。ルシェルシュではマシュマロに使っています。

上白糖

シェフによってはフィナンシェ等に使う方もおられますが、現在ルシェルシュでは上白糖は使用していません。
理由はグラニュー糖よりもしっとりとしすぎて、甘さが自分の作りたいお菓子のイメージに合わないためです。色付きが良すぎるのでその他の糖質を加えて作っていくお菓子作りには少し向かないのかもしれません。